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評価:
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1997 アメリカ 洋画 ラブロマンス ドラマ
作品のイメージ:感動、泣ける、ドキドキ・ハラハラ、スゴイ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、ビリー・ゼイン、キャシー・ベイツ、ビル・パクストン
劇場に足を運ぶこと5回、その後VHSのビデオを購入(当時はまだDVDがなかった時代なので)、そして結局DVDも購入してしまった。何度泣かされたかわからない作品。ローズ(ケイト・ウィンスレット)とジャック(レオナルド・ディカプリオ)の恋物語だけではない、生と死の極限下におかれた人たちの人間模様と人間の本性を鋭く描いた壮大なスペクタクル。音楽、視覚的効果、演出、キャスト、脚本、どの観点からも満点以上の出来。ラストで泣ける映画はたくさんあるが、本作では途中から涙が止まらなくて最後まで泣き通しだった。
地域や年齢などのさまざまな環境の違いで「笑い」の沸点には差があるらしいが、「泣ける」シーンというのは比較的共通しているという話を聞いたことがある。後半は、ほとんどウルウル状態だったが、特に涙腺を刺激されたシーンは(あくまでも個人的な観点からですが):
―ジャックが自分は後でボートに乗れないこと知りながら、ローズだけをなんとか救命ボートに乗せるシーン
―ローズが一旦は救命ボートに乗ったものの、ジャックのところに戻るため船に飛び移るシーン
―弦楽カルテットの人たちが一度解散した後、また戻ってきて自分たちの使命を全うしようとするシーン
―船の設計者が一人部屋に残って、時計の針を合わせるシーン
―夫婦がしっかりと抱き合って、最後まで一緒にいようとするシーン
―モリー(キャシー・ベイツ)が救命ボートの中で、「何故みんなまだ水の中にいる人たちを助けに行こうとしないんだ」と怒りながら訴えるシーン
―ジャックがローズに、「この船で君と巡り合えてよかった。この先何があっても諦めるな」というシーン
―死んでいるジャックにローズが何度も呼びかけるシーン
―救援のボートがやってきて、ローズが必死に笛を吹くシーン
―救命された後ローズが自分の名前を聞かれて「ローズ・ドーソン」と名乗り、自由の女神を見上げるシーン
―年老いたローズがダイアモンドを海に投げ入れるシーン
―寝室にあるローズの写真(馬に乗った写真など)が、彼女のその後の人生を物語るシーン
―最後ローズの魂が船の中へと降りて行きジャックと再会し、乗船者たち全員に祝福されるシーン
実話をもとにしたストーリーであること、紳士たちが女性や子供を優先的に救命ボートに乗せたという美談、一等船客も三等船客も同じ人間であるのに救命という段階に及んでも扱いが違ったこと、新天地を求めてアメリカに渡ったアイルランドの人たちのこと・・などなど社会的背景がしっかりとした骨組みを構成している。しかし、何より「泣ける」映画として絶賛に値する作品だと思う。今でも、セリーヌ・ディオンの”My Heart Will Go On”を聴くと涙が・・。