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興行成績は大赤字で、作品としてのレーティングも高くないのが頷けるような作品。酒とオンナとドラッグにまみれ、堕落した生活を送っているハリウッド・スターのジョー・スコット(ダニエル・クレイグ)。最近仕事も落ち目で、マネージャーからは「お前はもう終わりなんだ」と見切りをつけられている。そんな中、かつての親友ブーツの訃報を聞いた彼は、封印していた過去の事件を思い出す。海辺の町で母と妹と暮らす思春期のジョーは、女の子のことが気になる年頃。好きな女の子ルースとデートをしたりして過ごしていた。そんな彼女がありながら、近所の奥さんエヴリンに直接迫られて、ルースとのデートの約束があるのにもかかわらずエヴリンのベッドへと行ってしまう。エヴリンとの関係を知ったルースは激怒。その後も、エヴリンは娘のジェーンを放っておいて、ジョーと密会を重ねていた。ある日、ジェーンが家から追い出され、海岸に打ち上げられていた水雷の上に登り遊んでいたら・・。
ダニエルとダニエルの友人で監督のベイリー・ウオルシュが構想を温めてきたいわゆる自主制作の低予算映画。日本でDVDリリースになったのが驚き、という感じなのだとか。ダニエル目当ての方にも、あまりおススメできない。というのも、若かりし頃の回想が半分以上あるので、ダニエルが出てくるのは3分の1くらい。ボンドのイメージで観ると、ガッカリすること間違いなし(でも、キレのある身のこなしに、何気にボンドが入っています・・それにしても、マッチョ・ボンドになる前に撮った作品なのに・・もともとキレのある動きをする俳優さんなんですね〜)。デヴィッド・ボウイの音楽が結構かかって、グラム・ロックがお好きな方は結構音楽については、楽しめるかもしれない(サントラも出ているようですね)。
娘を亡くしたというのに、「夫は私のことを責めるわ」とか「私は娘に嫌われていたの」とか、そんなことより「自分がもっと娘を愛してあげれば、こんなことにはならずに済んだ」と思わないのか、とエヴリンには呆れ果ててしまった。また、自分にも責任の一端はあるはずなのに、その場から逃げだしてしまうジョーもいかがなものか。エヴリンにはもちろんのこと、ジョーにもルースにも感情移入することができず、特に、エヴリンとジョーは、自業自得という感じが。ジョーの甘く切なくも苦悶の想い出を描いた作品、ということになるのであろうか。内容は、まさに原題
”Flashbacks of a Fool” (愚かな人間の回想)が示す通り。で、監督はこの作品を通じて何が言いたいのだろうか、結局?・・と聞きたい。
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