あず沙の映画レビュー・ノート

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NOISE

NOISE

評価:star3

作品のイメージ:笑えるスゴイ
テー マが興味深い作品。都会の騒音が気になってしようがない男デイヴィッド(ティム・ロビンス)は、車の警報装置などを破壊して回っていた。警察に逮捕されて も、奥さんに呆れられても破壊活動を止めず、ついには・・。気持ちは、わからないではない。騒音って気になり出したら、どうしようもないくらい気になる。 気にならないときは、全然気にならないけど。些細な音でも気になるときは、気になるもの。なので、自分の生活から騒音を一掃するなんて無理じゃないのか なぁ・・なんて思ってしまった。完全な静寂なんてあり得ないし。騒音なんてお互い様、というところもある。奥さんが弾くチェロの音も、ご近所の迷惑になっ ているかもしれない。まして、マンハッタンに住んでいれば、逃れようがない気がする。イエロー・キャブのクラクションの音が始終鳴り響いているんだから。

どちらかというと騒音に悩まされる男のobsession(強迫)について描いたサイコものかと思ったら、コメディ・タッチの社会派ドラマであった。サイ コものだったらおもしろかったのに。普通の人間なら、騒音がうるさいと思っても「ま、いいか」と思ったり、「集中しなきゃいけない仕事は後でしよう」と 思ったり、我慢したり諦めたりするんだけど、デイヴィッドって自分を誤魔化せない人間なんだと思う。だから、自分のこだわることを徹底的に追及してしまう んじゃないかと。自分を「救世主」と思い騒音を排除することにハマっていく狂気には、もの凄いものを感じた。ぜひ、精神病理学的見地から描いてほしかっ た。

拘置所の中でやっと安眠できた、というところは皮肉が利いている。でも、その後署名活動をしたりする辺りから、急に退屈になった。「音も暴力の一つ」とい うところは共感できたけど、デイヴィッドが住民の代表のようにヒロイックになってしまったところで、せっかくのテーマのおもしろさが死んでしまったような 気が。後半は痛快ではあるんだけど、うまく納まってしまっている展開によって、少し興醒めな感じがある。強烈なテーマなんだから、強烈な展開を貫かない と。「騒音だけ消しても、社会悪は他にたくさんありますよ」と意地悪くツッコミを入れたくなってしまった。

作品自体にも騒音が盛り込まれているので、結構うるさい。ボリュームを思わず落として観たほど。劇場未公開作品だけど、劇場で観ていたらさぞかし騒々し かっただろうな・・と思う。それにしても、テーマが斬新、キャストも豪華であるだけに、惜しい気がしてならない。テーマはシリアスで、タッチはコミカル。 描き方が、そもそも難しいんだと思う。いっそのこと、「人間なんて何かを排除すれば、別のことが気になってしまう生きものなんだ」という終わり方をしてく れたらよかったのに(そうすれば社会派ドラマじゃなくなっちゃいますけど)。でも、そう言えば、「そういうシニカルな意味が込められているのかな」と思わ せるシーンはあるにはあったかも。★2.6
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ティム・ロビンスが演じるこの主人公は、都会の騒音にキレる男…ってことですが、なるほど、よほどの田舎に暮らす人以外は、この気持ち大なり小なり理解できちゃいますね 神経質な人間は隣の部屋から光がもれれてても眠れない(私です)、北海道の緑の多い住宅街でも
いやいやえん | 2009/03/11 6:17 PM
原題:NOISE公開:劇場未公開製作国・年度:アメリカ、2007年上映時間:91分レンタル開始日:2009-02-27監督:ヘンリー・ビーン出演:ティム・ロビンス、ブリジット・モイナハン、ウィリアム・ハート、マルガリータ・レヴィエヴァ、ガブリエル・ブレナン、マリア・バレ
映画鑑賞★日記・・・ | 2009/03/14 12:28 AM
 

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