あず沙の映画レビュー・ノート

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いつか眠りにつく前に
2007 アメリカ 洋画 ドラマ
作品のイメージ:感動、切ない
出演:クレア・デインズ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、メリル・ストリープ、グレン・クローズ、トニ・コレット

郷愁に満ちた、そして深い感慨を覚える作品。二人の娘に見守られながら最期のときを迎えようとしていたアン(ヴァネッサ・レッドグレイヴ:娘時代はクレア・デインズ)は、40年前のことを回想する。アンの40年前の記憶が、美しい映像と音楽で、観る者の心の奥までゆっくりと降りていく感じ。

生きるって大変・・何を選択しても、後悔が待っている。後悔しない人生なんてないのかな。自分の死期が迫って、今までの人生で自分が選択した道が正しかったかどうかなんて考えても、答えなんて出ない。でも、最期には、そんなことを考えてしまうのか。死の床で、自分の人生を振り返り、自分は過ちを犯したのではないかと自問自答するというのは、誰もが通らないといけないことなのかもしれない。

40年後の100歳の人口は現在の約17倍とか。でも、いくら長寿化が進んでも、人間の死亡率は100%。みんないずれ死に直面するときがくる。そんなときに、何を思うのか?生涯忘れられない人のこと?それとも、自分の人生の分岐点を振り返るのか?空しさや過去に犯した失敗が自分を襲ってくるものなのか?そんなことを、静かに語りかけてくる。そして、アンを見舞いにくるアンの昔の友達ライラ(メリル・ストリープ)の語る一言が、その問いかけに温かく答えてくれているような気がする。

とにかく豪華なキャスト全員の演技が見もの。女優陣、特にヴァネッサ・レッドグレイヴとメリル・ストリープの熟練した演技が突出している。長女役のナターシャ・リチャードソンってヴァネッサ・レッドグレイヴの本当の娘さんだったなんて知らなかった。そう言えば、「上海の伯爵夫人」にも出演していたけど、「上海の伯爵夫人」では、レッドグレイヴ姉妹に加えてナターシャも出演していたということは、ほんとに俳優一家での出演だったんだなと、今さらながら驚き。

邦題は、作品の内容そのものを表現している。もう少し抽象的な邦題であってもよかったかなと思うが、作品のイメージとのギャップはほぼゼロという意味で、まずまずといったところ。母親アンと娘たちとの対話がいま一つ物足りなく、アンとライラの関係くらいに母親と娘の心の対話が描かれているとさらによくなると思った。今まさに人生の道の分岐点にいる次女ニナ(トニ・コレット)がある一つの選択をすることと、アンの過去をダブらせる手法もあったのでは、という気もする。しかし、全体として、心に残る美しい詩を読んだような満足感が味わえる一篇である。★3.7
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コメント
from: hyoutan2005   2009/02/15 9:35 PM
TBありがとうございました。
最近アンの心境に近い感情を抱くことがよくあります。
あの時こうしていたらどうなっただろう。
あの時こちらを選択していれば・・・と。
このような感情を抱くようになったら、人生も折り返し点という事なのだろうと感じています。
若い頃はそんな風に過去を振り返るなんてこと、ありませんでしたから。
前だけを見て走り続けていた頃が懐かしいです。
素敵なレビューを読ませていただいてありがとうございました。
from: あず沙   2009/02/16 1:42 AM
hyoutan2005さん、こちらこそコメントありがとうございます。確かに、若い頃は昔を振り返って「あの時こうしていたら・・」なんて考えることはあまりなかったと思います。最近は、ふとした瞬間そんなことを考えてしまうようになりました。「いずれ迎えるその時に思い浮かべることは何なのか・・」と、静かに問いかけてくるような心に残る作品ですね☆
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