あず沙の映画レビュー・ノート

しばらくお休みしておりましたが、そろそろ再開いたしました
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何がジェーンに起こったか?
評価:
コメント:1962 アメリカ 洋画 ミステリー・サスペンス クラシック 出演:ベティ・デイビス、ジョーン・クロフォード、ヴィクトロ・ブーノ

『サイコ』と肩を並べるサイコ・サスペンスの金字塔とよく謳われているので、それなりに覚悟して観ま した。感想はズバリ「モノスゴイモノヲミテシマッタ」で、まさに予想通りだったわけです。よく「この映画って見たっけ?」と思って再レンタルしたりします が、この作品については、脳の海馬にしっかり刻まれちゃいました。まあ、今さらながら自覚したのですが、人の狂気を扱った作品は自分の好みなんですわ。… で、サイコな作品って、日本では「ホラー」のカテゴリーに入れられちゃったり、作品のイメージとして「怖い」だけだったりしますが、「サイコ」というカテ ゴリーをつくって、「正気じゃない」などのイメージも加えてほしいと常々思ってます、はい。

この作品は、ベティ・デイビスとジョーン・クロフォードの演技合戦と言っても過言ではありません。ベティ・デイビスと云えば、イングリッド・バーグマンみ たいな正統派美人ではなくても、目がパッチリとしたかわいい女優さんという印象がありますよね。そういう女優さんが老いと醜悪と狂気を演じるのって、すご く勇気がいることだと思うんです。女性なら誰でも、自分の若くてきれいなときの印象を持ち続けてほしいと思うもの。それをかなぐり捨ててここまで演じた彼 女の女優魂たるや、天晴れと申し上げたい。また、ジョーン・クロフォードともライバル同士ということもあって、二人とも演技でどちらが制するかみたいな命 がけの気迫が感じられました。

子供時代に舞台に立ち脚光を浴びた妹ジェーン(ベティ・デイビス)に対し、姉のブランチ(ジョーン・クロフォード)は大人になってから女優として注目さ れ、姉が妹を逆転したという過去があります。そして、ブランチは自動車事故の後遺症で歩くことができなくなり、年老いてからは二人でひっそりと暮らしてい ました。ジェーンが姉の面倒を見ているような状態の中、ジェーンはお酒におぼれ、性格がどんどん歪んでいき、姉への虐待が始まります…。

過去の栄光への執念、嫉妬、愛するが故の苦悩、自責の念がジェーンを苛んでいたんですね。どれも人間なら誰でも持ち得る煩悩なので、ジェーンの気持ちが痛 いほどよくわかります。また、ブランチもブランチで、ずーっと心を痛めてきたわけです。お互い愛し合っていた姉妹なのに…「愛と憎しみって紙一重なのね」 という月並みな言い方が、口をついて出ちゃいます。でも、それだけではないんですね。それに絡み合うように罪悪感が加わると…人の精神が病んでいく過程が 怖いくらい自然に描かれているところが、この映画のスゴイところでもあります。

ジェーンの厚化粧や身なりが怖いという感想もありますが、わたしはむしろ微笑ましいとさえ思いました。それより、ベイビー・ジェーンの人形の方が、よっぽど怖い!
レベッカ
1940 アメリカ 洋画 ミステリー・サスペンス クラシック
作品のイメージ:ドキドキ・ハラハラ、怖い
出演:ローレンス・オリヴィエ、ジョーン・フォンテイン、ジョージ・サンダース、ジュディス・アンダーソン

レベッカというのはヒロインの名前ではなく、前妻の名前・・というとこ
ろにまず意外性あり。英国の富豪マキシム(ローレンス・オリヴィエ)と
結婚したヒロイン(ジョーン・フォンテイン)だったが、何かにつけて前
妻のレベッカが引き合いに出され、その影に怯えるという前半。しかし、
そのレベッカは・・。

ジョーン・フォンテインが、すばらしく美しい。そして、前妻のレベッカ
をずっと慕い続けているダンヴァース夫人(ジュディス・アンダーソン)が
不気味さを醸し出している。広い屋敷の中のダンヴァース夫人の存在・・こ
れはヒロインの不安感や恐怖の象徴なのか。モノクロの映像が、それを引
き立てている。影の使い方が実にうまい。

後半は、急展開してヒッチコックらしさが出てくるといった感じ。思いっ
きりミステリー・サスペンス色が出てきて、テンポも速くなる。(ヒッチコ
ックのファンの方は、後半になってから一挙に引き込まれるように感じら
れるかもしれません)。

そういえば、ヒロインの名前は一度も出て来なかった。始終「わたし」で
語られていた。この辺は、原作に忠実に・・ということなのか。文学作品
とミステリー・サスペンスをいっぺんに楽しめる・・ヒッチコック・ファ
ンの方はもちろん、そうでない方も一度観ておいて損はない世界名作映画
の一つ。

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