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評価:
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1940 アメリカ 洋画 ミステリー・サスペンス クラシック
作品のイメージ:ドキドキ・ハラハラ、怖い
出演:ローレンス・オリヴィエ、ジョーン・フォンテイン、ジョージ・サンダース、ジュディス・アンダーソン
レベッカというのはヒロインの名前ではなく、前妻の名前・・というとこ
ろにまず意外性あり。英国の富豪マキシム(ローレンス・オリヴィエ)と
結婚したヒロイン(ジョーン・フォンテイン)だったが、何かにつけて前
妻のレベッカが引き合いに出され、その影に怯えるという前半。しかし、
そのレベッカは・・。
ジョーン・フォンテインが、すばらしく美しい。そして、前妻のレベッカ
をずっと慕い続けているダンヴァース夫人(ジュディス・アンダーソン)が
不気味さを醸し出している。広い屋敷の中のダンヴァース夫人の存在・・こ
れはヒロインの不安感や恐怖の象徴なのか。モノクロの映像が、それを引
き立てている。影の使い方が実にうまい。
後半は、急展開してヒッチコックらしさが出てくるといった感じ。思いっ
きりミステリー・サスペンス色が出てきて、テンポも速くなる。(ヒッチコ
ックのファンの方は、後半になってから一挙に引き込まれるように感じら
れるかもしれません)。
そういえば、ヒロインの名前は一度も出て来なかった。始終「わたし」で
語られていた。この辺は、原作に忠実に・・ということなのか。文学作品
とミステリー・サスペンスをいっぺんに楽しめる・・ヒッチコック・ファ
ンの方はもちろん、そうでない方も一度観ておいて損はない世界名作映画
の一つ。